社員紹介

半導体世界の最前線シリコンバレーでの挑戦ゼロからの挑戦こそが、成長の糧になる

半導体世界の最前線シリコンバレーでの挑戦ゼロからの挑戦こそが、成長の糧になる

太陽アメリカ | 開発職

2007年 新卒入社

※役職・配属部署はインタビュー当時(2018年11月)のものとなります。

2007年に新卒入社。入社後7年間は、主力製品であるソルダーレジスト(SR)に関する技術開発に従事。主力製品SRの開発や、PKG基板用の高付加価値SRの開発というテーマに取り組む。その後、太陽アメリカへ出向。現在は、ジョージア工科大学のコンソーシアム※に参加し、感光性絶縁材料の研究に尽力している。
※大学や研究機関の共同事業体、特定の技術の調査、研究、開発、普及、復興等を行う企業連合

一刻も早く会社に貢献したい学ぶ努力を惜しまなかった新人時代

大学では分析化学を専攻していたこともあり、就職先は研究開発職で化学に携われる企業を探していました。色々な会社を見た中で、太陽ホールディングスは、小さすぎず、大きすぎない会社である印象を受けました。自分自身働く上で小さすぎると会社の将来が心配ですし、大きすぎると自分が埋もれてしまい、活躍の余地が少ないと考えていました。また、当社は、超大手というわけではないものの、SRのシェアは世界No.1。経営は安定しており、世界中から情報が集まるため、研究開発をする環境として最適だと感じ入社を決めました。自分の意見の通りやすさ自分の意見を周りの人や上司に言いやすい点も、ホワイト企業らしさを感じ、魅力的に感じました。

入社後の仕事は学生時代の研究領域とは全く異なっていたため、大変苦労しました。特に大変だったのが、SRを構成する有機化合物の勉強です。数百種類以上ある原料の商品名だけでなく、構造式を把握しないことには仕事になりません。会社のデータベースから原料の構造式を検索し原料名を見たら構造式が頭の中で描けるようになるまで繰り返し書き写していました。もちろん会社側からの支援も先輩のサポートもあり、大変な毎日でしたが日々多くのことを吸収することが出来楽しい新人時代でした。なにより、「一刻も早く会社に貢献したい」という思いが強く一生懸命でした。

入社して一番印象的なテーマは廃棄ペットボトルを再利用してSRを作るミッションでした。廃棄ペットボトルをある条件下でアルコールと混ぜることでSRの構成成分の一つである樹脂になります。より高い性能を持つ樹脂を作り出すために様々な条件で実験をしていました。「自分が実験していることがいつか商品になる」と思うだけで面白みも増え、すごく楽しかったのが思い出されます。同時に、本当にゼロから新しいものを生み出しているという感覚があり、技術的に勉強になることも多かったです。この製品では、非常に沢山の特許を取得することもでき、新人時代に勉強をしたことが活かされていると感じました。

アメリカでの新規ミッション完成品メーカーから最先端のニーズをいち早くキャッチ

キャリアの転機になったのは8年目の時でした。事業開発部門が新設するシリコンバレーオフィス(アメリカ)立ち上げの挑戦の機会をいただきました。当社はエレクトロニクス業界の立ち位置で言うと、川上寄りの材料メーカーになります。直接の顧客は基板メーカーで、その基板メーカーが当社のインキを使用して基板を製造し、スマートフォンやPCなどの電化製品メーカーや、自動車メーカーに基板を卸しています。新たな試みとして、直接の顧客である基板メーカーではなくその先のお客様である完成品メーカーのニーズを拾いながら、自社製品の認知を広げる一種のマーケティング活動を行う計画でした。技術系の仕事だけを行ってきた私にとっては大きなチャレンジとなるものでした。もともと海外での仕事に非常に興味を持っていた中で巡ってきたチャンスであったため、アメリカで挑戦することを決意しました。不安な気持ちはありましたが、「せっかくいただけた機会。自分を信じて行ってみよう!」という気持ちの方が大きく、挑戦を決めました。また、半導体やITの最前線であるアメリカ・シリコンバレーでの貴重な経験を社内に共有できれば、会社にも大きく貢献できると思いました。

出向当時は、初めて行う業務に戸惑ったり、言語の壁にぶち当たったりすることもありました。ホワイトボードに知っている単語を書き、必死に身振り手振りを交えながら自社製品の魅力について伝えるところからスタートしました。徐々に生活にも慣れ、業務面でも、相手の立場になって必要な特性を考え、コミュニケーションを取る能力も身に着けることが出来、完成品メーカーと当社の信頼関係を構築できるまでになりました。現在では後任者がその業務を引き継ぎ、さらなる認知度の向上を目指し挑戦し続けています。

国境を超えた幅広い経験を生かして会社に貢献できる人材へ

完成品メーカーへのマーケティング活動の中で、『もっと強く、太陽の材料の利点を訴求する為には半導体領域のプロセスをもっと私自身が知らなくてはならない』と考えるようになっていました。丁度そのころ、半導体パッケージング領域で世界をリードしているジョージア工科大学に当社から研究員を派遣することを検討しているという事を聞き、是非自分にやらせてほしいと手を上げました。現在はジョージア工科大学のコンソーシアムで半導体プロセスの知見を深めるべく太陽の材料を使ったプロセス開発の研究をしています。

具体的には、大学が持っている最先端のパッケージデザイン、装置を使いながら、太陽の材料を組み込んだプロセスの研究をしています。研究を通して半導体パッケージングプロセスのノウハウを習得するだけでなく、当社の材料が最先端の半導体パッケージデザインにおいて問題なく適用できることを証明して、事業拡大に繋げたいと思っています。

こうして振り返ると、アメリカ出向だけでなく、SRの技術開発からマーケティング、大学との共同研究まで本当に幅広い経験をさせてもらってきたと思います。特にアメリカに来てからは、顧客折衝や情報感度の重要性、挑戦することの価値など多くのことを学びました。今後はこの知見を会社に還元していくのが私の役目です。そうすることで、新人時代に夢見ていた会社に貢献できる人材に近づけているのではと思っています。

私のとある一日

9:00-9:30
学生のリソース配分についての打合せ
9:30-12:00
実験を進めつつ、合間に論文作成
12:00-12:30
学生とディスカッション
12:30-14:00
学生と学内にある食堂にて昼食
15:00-
インターン生に電解銅めっき処理装置の操作方法を教える
16:30-
信頼性プロジェクトに関する実験
18:00-
実験データまとめ・考察、次の計画を作成