太陽ホールディングス株式会社(本社:東京都豊島区、代表取締役社長:佐藤 英志、証券コード:4626)の子会社である太陽インキ製造株式会社(本社:埼玉県比企郡嵐山町、代表取締役社長:峰岸 昌司)は、チップレット集積プラットフォーム・コンソーシアム(以下「本コンソーシアム」)に参加しました。
昨今デバイスの多様化・高機能化が進む中、半導体パッケージの小型・薄型化が求められてきました。その需要に応えるように、半導体集積回路も微細化してきたものの、半導体を構成する原子サイズの物理的限界により、これ以上の微細化は難しい現状があります。一方で、微細化に代わる集積規模拡大、性能向上/消費電力低減の新しい進化軸として、チップレット集積技術※が注目を集めています。
本コンソーシアムは、三次元集積技術、光集積技術などを含む、チップレット集積プラットフォーム技術全般を研究対象とし、製造技術/要素技術からアプリケーションに至るバリューチェーンでの研究開発とその産業化を目的に、2022年10月1日に設立されました。大規模なチップレット集積に求められる、広帯域のチップ間接続性能、チップレット集積規模の拡大といった要求を、最小限の構成と製造プロセスで実現する最小要素のチップレット集積技術※を開発した東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所の栗田 洋一郎 特任教授と共同研究企業による研究チームのほか、大阪大学産業科学研究所(菅沼 克昭 特任教授/大阪大学名誉教授)、東北大学(福島 誉史 准教授)を中心とした団体です。
当該チップレットに用いられる有機材料としては封止材、再配線層がありますが、当社は、本コンソーシアムにおいて当該チップレットに用いられる再配線層用の絶縁フィルム、封止用の絶縁フィルムの開発と提供、また、協業先と共にチップレットの試作を担当します。
今後プラットフォーム技術になり得るチップレット集積技術※の研究開発とその産業化のために、素材の開発と提供、また、協業先とチップレットの試作を遂行することを通し、システム性能の向上に貢献してまいります。
※チップレット集積技術
「ムーアの法則」が集積回路(チップ)あたりの部品数が指数的に増加することを予測するのに対し、メタ的な観点から多数のチップレット(小さなチップ)を集積する技術が、ムーアの法則の効用であるシステム性能向上などを、微細化に代わり、もしくは補完する形で実現する技術体系。