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開発

チャンスに満ちた環境を、楽しみながら

基盤技術開発部 基盤技術課
太陽インキ製造
2008年 新卒入社

T.N.

※ インタビュー内容は取材当時のものです

太陽インキ製造
開発部

2008年〜2017年

リジット基板・フレキシブル基板向けソルダーレジスト、めっきレジストの開発、改良を担当。中でも穴埋めインキに長く携わり、専門に扱うプロジェクトにも参画。顧客の要求に応じた開発をメインで担当。

太陽油墨(蘇州)
開発部

2018年〜2019年

中国のグループ会社に出向。管理職として現地メンバーとともに、中国市場向け車載用・フレキシブル基板向けソルダーレジストの開発などを担当。

太陽インキ製造
技術開発センター

2020年〜

穴埋めインキ、磁性材料、放熱インキなど主に熱硬化型材料の開発、改良を担当。

太陽HDとの出会い

第一印象は少数で世界と戦うユニークな会社

学生時代は、有機化学を専攻。そのバックグラウンドを活かすために化学メーカーを中心に就職活動を進めていました。その中でも、1人が様々な役割を持ち、少人数でも素晴らしい製品を生み出しているコンパクトな会社で働くのが面白そうだと感じました。若いうちから海外出張などにチャレンジしたいと思っていたので、少人数であれば自分にも早くチャンスが巡ってくるかもしれないという期待もありました。
そこで、出会ったのが太陽ホールディングスでした。当時はいまほど大きくなく開発部の人数もかなり少数でしたが、すでにソルダーレジストは世界トップシェアであり、「すごい会社だな」と非常に印象に残りました。しかも、アメリカやシンガポール、中国、台湾、韓国など幅広いグローバル展開を行い、国内外の大手有名メーカーにも数多く採用されている。このような少数精鋭で世界と戦っている面白い会社があったのかと思い、入社を決意しました。

想像を、行動に。

Schedule

-08:00
出社、メールチェック
-08:30
チームメンバーと本日の業務内容確認、試験準備
-10:30
課内ミーティング
-12:00
昼食
-13:00
試験 評価用インキ作製、特性評価
-18:00
退社

いくつもの障壁にぶつかる事業化への道

入社数年後、穴埋めインキの開発担当になりました。プリント基板は、両面に形成された配線同士を接続するために穴を開け、導電性の金属膜を形成しますが、その後は開口部を埋める必要があります。その際に使用されるのが絶縁性樹脂材料である穴埋めインキで、耐熱性や高信頼性が求められます。
開発を進める中で製品化の目途が立ってきたため、2013年にプロジェクトとして始動しました。当社では迅速な事業化を目指し、営業・製造・開発部門から選抜した専属プロジェクトを立ち上げることがあり、これはその一例でした。当時、営業担当のリーダーと二人三脚で顧客の課題やニーズをヒアリングする営業活動、改良品の開発、量産化の検討、採用決定後の顧客フォローなどをすべて行っていて、様々な経験ができ非常に思い出深いです。
良い材料ができたものの、新たに導入した生産装置がうまく稼働せず、苦労した経験があります。安定して量産できるプロセスを見つけるために材料の組成を変えたり、製造現場に協力してもらい装置を改造したり、試行錯誤を重ねることでなんとか装置を立ち上げ、顧客に採用してもらうことができました。
その後、最終製品である自動車部品を実際に見る機会があり、「こんな身近なところに使われているのだ」と実感し、とても嬉しく開発の醍醐味を感じることができました。

行動で、未来を。

中国で目の当たりにした世界との戦い方

中国における穴埋めインキ市場のシェアを増やすこと、現地スタッフに日本の材料開発ノウハウを広め海外グループ会社の材料開発を強化することを目的に、1年間中国に出向していました。驚異的なスピードとスケールで進む中国市場を体感できたことは非常に良い経験だったと感じています。例えば、日本であればサンプル提供に数ヶ月の期間を設けるところ、中国では3日で出して欲しいと言われます。そのスピード感で出せなければ、すぐ他社に切り替えられてしまうのが当たり前の世界です。
また、日本では1社あたり数トン程の提供だったものが、中国では1社だけで数十トンの取引になったり、製造現場の装置の数も日本とは桁違いだったりとかなり衝撃を受けました。なぜ中国がグローバル市場で競争力を持っているのかを目の当たりにしました。
顧客も多いので多種多様な要望があり、テーマも様々です。現地では管理職として日本での知見を共有しつつ、チームメンバーの力を引き出しながら乗り越えていきました。
グローバル市場のリアルを知れたこと、マネジメント経験ができたことは現在の仕事にも活きていますし、世界で戦っていくヒントを得られた経験となりました。

私が創る未来

大事にしたいバリュー:誠実

「誠実」と「楽しむ」を、開発職の若手に

まずは穴埋めインキ、磁性材料、放熱インキなど我々が担当している開発テーマを成功させて、会社の利益創出に貢献することが目標です。様々な経験を通して感じているのは、やはり1人ではものづくりができないということ。上司や他部署はもちろん、原料メーカーや顧客の協力が不可欠であり、力を貸してもらうには信頼されなければならないので「誠実」であることが大切です。また、自分で正解を見つけていかなければならない研究開発では「楽しむ」心も欠かせません。どんな材料を、どう組み合わせたら、どんな特性が生まれるのか、教科書にないことを試していく好奇心が私自身の原動力となっています。顧客からの要求もただ受容しているだけではなく、なぜそのようなことを聞いてくるのだろう?と好奇心を持って背景に思考を巡らせるほうが絶対に成長できると思っています。
また、開発に取り組む過程でメンバーが様々な経験を積み、チームとしてさらに成長していきたいです。若手の方はなにかチャンスがあれば掴むべきですし、ぜひ自ら手を挙げて挑戦していって欲しいと思っているので、自分の知識や経験をどんどん伝え背中を押してあげたいです。